電子レンジはレーダーだった?実は「軍事技術」から生まれた身近な家電・テクノロジー3選

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こんにちは、「オービット通信」編集長のパスカルです。 私たちが普段、当たり前のように使っている「家電」や「スマホ実はその多くが、元々は「戦争のための兵器」として開発されたものだということをご存知でしょうか?

平和なリビングにある便利な道具も、ルーツを辿ると意外な「軍事技術」に行き着きます。 今回は、そんな「実は軍事生まれ」な身近なテクノロジーを3つ紹介します。 明日から家電やスマホを見る目が変わるかもしれませんよ?

電子レンジ

食べ物を温めるのに欠かせない電子レンジ。 実はこれ、「軍用レーダー」の研究中に偶然発明されたものです。 第二次世界大戦後、アメリカの軍需企業「レイセオン社」の技術者が、レーダーに使う「マグネトロン(電波を出す真空管)」の実験をしていました。 すると、ポケットに入れていたチョコレートバーがドロドロに溶けていることに気づきます。

「もしかして、この電波で食品を加熱できるのでは?」 そこからポップコーンや卵で実験を重ね、世界初の電子レンジが誕生しました。 敵機を見つけるための電波が、今では私たちの食卓を温めているなんて面白いですね。

GPS

スマホの地図アプリやカーナビに必須の「GPS(全地球測位システム)」。 これも元々は、アメリカ軍が「ミサイルをピンポイントで敵に命中させる」ために開発した軍事システムです。民間でも使えるようになったきっかけは「大韓航空機撃墜事件」。1983年9月1日、ニューヨークからソウルへ向かっていた「大韓航空機(KAL007便)」が、航法装置のミスで航路を大きく外れ、ソ連(現在のロシア)の領空に迷い込んでしまいました。ソ連軍はこれを「アメリカ軍用機」と誤認し、撃墜。 乗員乗客269名全員が死亡するという、痛ましい大惨事となりました。この事件をきっかけに民間でも使えるようになりました。

わざと精度を落としていた? 開発当初は軍事機密だったため、民間向けには、わざと誤差が出るような制限がかけられていました。 しかし、後にアメリカ政府がこの制限を解除。 それにより一気に精度が上がり、今では「ポケモンGO」のような位置情報ゲームまで楽しめるようになったのです。

トレンチコート

トレンチコート:「塹壕(ざんごう)」で戦うための戦闘服 家電やデジタル技術だけではありません。ファッションの定番「トレンチコート」も、実はバリバリの軍事用品でした。第一次世界大戦の泥沼から誕生しました。トレンチ(Trench)とは、軍事用語で「塹壕(兵士が身を隠す穴)」のこと。 第一次世界大戦中、泥と雨にまみれた過酷な塹壕戦で戦うイギリス軍のために、バーバリー社などが開発した防水コートがルーツです。 コートについている金具やベルトには、全て戦うための意味があります。

  • 腰の金具(Dリング): 実は「手榴弾(グレネード)」をぶら下げるためのフックでした。
  • 肩のベルト(エポレット): 水筒や双眼鏡のストラップが滑り落ちないように固定したり、倒れた仲間を引っ張り上げる時に使われました。
  • 右胸の当て布(ガンフラップ): ライフルを撃つ時の衝撃吸収と、銃を構えた時に雨が入るのを防ぐための工夫です。

おしゃれなベルトに爆弾を吊るしていたなんて、今の平和な日本では想像もつきませんよね。

まとめ

電子レンジ、GPS 、トレンチコート。元は軍事用技術でも、今は人々の生活の発展に貢献しています。つまり技術や化学に罪はないんです。要は使い方の問題なんだと改めて考える事ができますね。身近な物のルーツを辿ってみると面白い発見ができます!ぜひ調べてみてください!

執筆者(パスカル)

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