【完全解剖】国産ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)」完成の真実。

ミリタリー
出典:防衛省

こんにちは。パスカルです。2025年12月19日、防衛省がひっそりと、極めて重大な発表を行いました。 タイトルは「スタンド・オフ防衛能力に関する事業の進捗状況について」。

出典:防衛省

その内容は、日本の防衛政策の転換点となる「12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)」の開発の完了に目途を得られたことです。 資料には、この秋、米国カリフォルニア州で行われた「計7回」の発射試験が記されています。

なぜ7回なのか? 今回は、公開された資料について解説します。

「50日間の7連射」が示す異常な密度

「発射試験日」を時系列で追ってみましょう。ここに開発陣の「執念」が見えます。

  • 第1フェーズ:初期検証(10月)
    • 第1回:10月8日(水)
    • 第2回:10月16日(木)
    • 第3回:10月29日(水) 最初の3回は、約1週間〜2週間の間隔です。これは、初弾の発射データを慎重に解析し、微調整を行ってから次弾を撃つという、通常の慎重なテストプロセスだと思われます。
  • 第2フェーズ:過酷試験(11月)
    • 第4回:11月14日(金) 第5回:11月19日(水) 第6回:11月21日(金) 第7回:11月27日(木) 特に第5回(19日)から第6回(21日)の間隔は、わずか「中1日」。 これは、発射後の再装填、システムチェック、標的設定を猛スピードで行い、「連射能力」や「即応性」をテストした可能性が高いです。
    分析結果: 「トラブルが起きても現場で即修正できる完成度」に達していないと、このスケジュールはこなせません。つまり、この時点でシステムはほぼ「完成品」だったと言えます。

場所の謎:なぜ「米国(カリフォルニア州)」なのか

資料には試験場所として米国(カリフォルニア州)と明記されています。 これはおそらく、米海軍のミサイル射場「ポイント・マグー(Point Mugu)」およびその沖合の海上試験エリアだと思われます。

  • なぜ日本ではないのか? 日本の演習場や近海では、漁業権や空域の問題で、数百km〜1000kmもの長距離を「フル射程」で飛ばすことが不可能です。
  • ポイント・マグーのメリット ここは太平洋に面した広大なエリアがあり、トマホークなどの巡航ミサイルの試験が日常的に行われています。 ここで試験を行ったということは、「実際に1000km近い距離を飛ばした」、あるいは「複雑な地形追従や、洋上での変則軌道飛行」といった、実戦想定の厳しいシナリオを検証したことになります。

機体解説:写真が語る「12式改」の正体

資料には「発射試験の写真」が添付されています。

出典:防衛省 12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)

この写真(※一般公開情報を加味した分析)から読み取れる、従来の「12式」からの決定的な進化点は以下の通りです。

大型化した「主翼」 従来の12式は小さな翼でしたが、「改」はグライダーのような長大な主翼を持っています。これにより、ロケット推力に頼りすぎず、揚力を使って効率よく「滑空・巡航」できます。これが射程を200kmから1000km超へ伸ばす鍵です。

ステルス形状の採用 ミサイル本体の断面が、レーダー波を反射しにくい多角形(ステルス形状)になっています。 レーダー網をかいくぐり、敵艦に気づかれずに懐まで飛び込むための設計です。

大型キャニスター(発射筒) 発射機搭載車両も大型化しています。これは、より多くの燃料と、高度な電子機器を搭載した結果です。

まとめ:2026年、日本の「矛」は実戦配備へ

資料の結びには、こう記されています。

「本年度中に開発を完了する計画であり、引き続き、スタンド・オフ防衛能力の早期構築に向けて着実に取り組んでまいります」

これは、来年(2026年)3月までに開発フェーズを終わらせ、4月からは量産・配備フェーズに入るという宣言です。 「専守防衛」の日本が初めて手にした、他国の領域に届くほどの長大な打撃力。 「12式改」は、これからの日本の抑止力を支えていくものになるでしょう。ちなみに12式改から別の名前にしませんかね…

執筆者(パスカル)

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